第二言語(英語)を習得する上で重要なこと

 日本語を母語とする子どもたちにとっての第二言語である「英語」の指導を続けてきて20年以上が過ぎましたが、最近改めて、英語で書かれた良質な文章をきちんと読んだり、聴いたりすることの重要性を感じています。『外国語学習に成功する人、しない人-第二言語習得論への招待-』(岩波 科学ライブラリー)の著者である白井恭弘氏の言葉を拝借すると、「外国語のメッセージを理解する、すなわちインプットの理解が、言語習得を進めるうえで非常に重要だということ」(95頁)です。そして、あまりにも残念なことに、日本の英語教育の現場において、「インプットの理解の重要性」が軽視されているというのが、様々な英語教育の現場を経験してきた私の率直な印象です。


 白井氏は上記の冊子において、第二言語を習得するには、「文法形式よりも、メッセージの意味を理解することを重視した学習が重要」(95頁)とおっしゃってもいます。日本の子どもたちの多くが、彼らにとっての第二言語である「英語」の習得に困難を抱えている原因は、彼らが英語で書かれた、あるいは口にされたメッセージの意味の理解を二の次にして、文法形式の理解(パターン・プラクティス…)、そして単熟語の暗記(暗記はメッセージの意味を理解することではありません)に明け暮れていることにある、そのように私は感じています。

 「ゆっくり考えるための塾」では、「メッセージの意味の理解なくして文法形式の理解なし」をモットーに、小学生には小学生に最適な、中学生には中学生に最適な、高校生には高校生に最適な教材(Oxford, Cambridge, Pearsonなど英米の出版社から出ている良質のもの)を使用しながら、インプットの理解、メッセージの意味の理解を中心に据えた授業を展開しています。このスタイルの授業は、英語が大好きな子どもたちはもちろんのこと、英語嫌いの子どもたちにも効果が大きいことは、間違いないかと思います。

文責 塾長

ゆっくり考えるための塾

小学生から高校生までを対象とした「完全1対1」の個別指導塾です。 京王井の頭線「東松原駅」徒歩1分の場所にあります。

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